シンガポール生活あれこれ


by mapleleaf1217
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シレーチューイング(Sireh-chewing)

プラナカンの女性(ノニャ、またはニョニャ)の嗜みとされた
シレーチューイング(或いは、べトルチューイング)は、
アフリカの西海岸、中国沿岸部から南はインドネシア、そしてインド
東南アジア全域に広まっていた慣習なのだそうです。
今現在では、歯が変色する、或いは口腔ガンの原因になる・・などの理由で
一部地域のお年寄りの間でしか見られなくなってしまいました。

シレーの葉(キンマの葉)の上に石灰ペーストを塗って
アリカナッツ(ビンロウジ)を薄くスライスしたもの、キャンビアやスパイス
刻みタバコ、蜂蜜などを加えて一口大の大きさに巻きます。
それを口の中でくちゃくちゃと噛むのですが、
噛む事によって赤くなった唾は飲み込まずに、
ベドゥと呼ばれる痰壷に吐き出します。

プラナカンの社会においてシレーチューイングは
単なる人気のある嗜みである以上に、生活の中で歓迎の印として
用いられていました。
お客様を家に迎えると、まずシレーチューイングを薦め、ゲストもこれに応じて
歓迎を受け入れたことを示したようです。
また、シレーチューイングをしない人は、シレーボックスにただ触れて
歓迎を受け入れたことを表したのだそうです。。。
シレーボックスは、特に重要な意味合いを持っていて、
結婚の儀式では、最終日に花嫁の貞節を疑わしいと思った花婿は
このボックスをひっくり返すことによって、
結婚を取りやめるサインにしたようです。

シレーの葉、そして中に入れるスパイスを収めたシレーボックスには、
高価な材料を使用して、細かい細工が施された物があり
プラナカンの豊かさの象徴にもなっていました。
(アジア文明博物館や、シンガポール国立博物館には
銀細工の施された立派なシレーボックスが展示されています。)

そんなシレーチューイングのことは、話では聞いていたのですが、
実際に見たことがありませんでした。
リトルインディアに行ったときに、マーケットで
インド人の老人が売っているのを見かけたので、思わす買ってみました。
シレーの葉っぱが何枚か入って、刻んだスパイスなどと一緒に
包まれたものが1㌦。
しっかり巻かれて、すぐに噛めるような状態になったものが70㌣。
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切ってみると、中が確かに赤くなっていました。。。

実はリトルインディアから帰るときに利用したタクシーの運転手さんが
インド人だったので
シレーチューイングを見せて
「これ、知っていますか?」と尋ねると
「勿論」といって、色々教えてくれました。
これは、インドでは「Beeda」と言って、
脂っこいものなどを食べた後に、清涼感を得る為に
食べる!?ものなのだそうです。
高価なものになると、中に銀や金が入っていて
そういうものは、1日に何度も噛んだり出したりするのだそうです。
「安いものは食べるんだよ」と言っていたのですが・・・。

実は家に帰ってから興味本位で少しカットして
口に含んで噛んでみました。
歯医者さんのフッ素のようなスッとする味がしました。
これが、シレーの葉の味なのでしょうか。。
しばらく噛むと苦味が出てきて、思ったよりも不味くはなかったのですが、
とてもとても飲み込むことは出来ませんでした。
唾は少し赤くなりました。。。
中に入れたビンロウジが赤い色を出すようです。
口から出すと、暫くえぐみが口の中に残りました。。。

実は、このシレーチューイングには
軽い覚醒作用があるのだそうです。
なので、癖になってしまってやめられなくなるのだとか・・・

そこまでいくためには
一体何個くらい噛むのでしょうか。。。
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by mapleleaf1217 | 2009-02-10 18:36 | 街歩き(文化)