絵を見るという事。
2008年 10月 06日
そんな時に、「自分は絵を見て感動することが出来ない・・」と感じていました。
感動するって、なんだろう。
だから、展覧会に行くと兎に角じっくりと2回観るようにしました。
すると、中でとても印象に残る作品が2つ3つあることに気がつきました。
そんな時に、大学の文学の講義で
「感動するっていうけれど、そんなものではない!感動させる努力をしなさい!」
と言われて、はっとしました。
「例えば、美術館に行ったら、同じ作品の前に朝から晩までいてみなさい」
「感動させる努力」という言葉は、今も強烈に心に残っています。
そしてその言葉は、「自分は感受性のない、駄目な人間なんだ・・」と
思っていた気持ちを楽にしてくれました。
他の人よりも、もしかしたら少しだけ多く
美術館に通っていたかもしれません。
けれども、残念ながら「物を見る目」は養えず、いまだに盲目状態ではあります。
ただ、その作品と自分との相性が、良いか悪いかについてだけは、
勘のようなものが働くようにはなりました。
いつか娘と
朝から晩まで同じ作品の前にいる・・・という経験が出来たら、と
思っています。
写真は、シンガポール美術館。通称SAM。