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シンガポール生活あれこれ


by mapleleaf1217
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絵画のような・・・ (ビエンナーレ)

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これは、オランダの女性アーティストDesiree Dolron (デシレー・ドロン)の作品。
XteriorsⅠ、Ⅱ、Ⅵ / 2001~2007 / Kodak enduraプリント
シティ・ホール展示。

絵画のように見えるのですが、写真です。
どんな魔法を使ってこのように美しい作品をつくるのでしょうか。。。

このアーティストは、旅行レポーターと劇場写真家双方で成功した
数少ない写真家なのだそうです。
彼女の作品は、フェルメールの印象でしばしば讃えられるのですが、
劇場写真家である、ということで納得がいきます。
何故なら、フェルメールの作品も、
まるで劇の一場面のように描く工夫がされているからです。
その当時のオランダ絵画の風潮だったのかとは思うのですが・・・。

美術に興味を持ち始めた頃、写真という芸術作品には、どこか冷めた視線を
送ってしまっていました。
所詮、カメラが写したそのままの実体ではないか・・・と。
何枚も焼きまわしが出来るのも、安っぽく感じてしまっていたのです。
けれども、ロバート・メープルソープの花の写真を見たときに、
衝撃を覚えました。
ここまで物を真摯に見つめることが出来るなんて!!
ロバート・メープルソープは、
死を覚悟した頃から、花を撮る様になったと聞いています。
しばしば、言われることなのですが、
花というのは、実は生殖器官をむき出しにしています。
(勿論、普段はそんなことを考えたりはしませんが・・)
彼は、それを見つめることで生命の美しさを表現したかったのかもしれません。

さて、デシレー・ドロンの作品は、まるで絵画のようです。
何度見ても、写真とは思えないところが、凄いな・・と思います。
モデルの選び方も素晴らしい。
2枚目の東洋の女性は、一度見たら忘れないインパクトがあります。
私はこの写真をかつて、ずっと以前に見た記憶があります。。
軽い既視感を覚えます。私の回りでもそういう風にいう人が多いのです。
かつて日本で広告などに使われたでしょうか。。。
(どなたかご存知の方、教えてください)
1枚目の作品。 
美少年が横たわっていて、それを見守る周囲の女性は
胸を露出した、ちょっと変った衣装を纏っています。
(見難いのですが・・)
これは、一体どんな場面なのでしょうか。。
少年は生きているのか、死んでしまったのか。。
劇のワンシーンのようでもあります。
私たちに様々な場面を考えさせる猶予を与えているかのようです。

ところで、この展示室は、2005年まで最高裁判所として
裁判が執り行われていた場所でもあります。。
絵画のような・・・ (ビエンナーレ)_e0121993_19421256.jpg

by mapleleaf1217 | 2008-09-23 19:33 | ビエンナーレ