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シンガポール生活あれこれ


by mapleleaf1217
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あぴあぴ(マレーシアの蛍)

マレーシアの「コタティンギ」というところで
野生の蛍が見られます。
蛍といっても、日本の蛍ほど大きくなくて
綺麗な水は好まない蛍のようで
マングローブの木々に群がって、クリスマスツリーのような
輝きを見せるのだとか。

以前妹が観にいって、それはそれは綺麗だった。。と言っていたので
娘とパパと3人で、観にいきました。
マレーシア側のガイドのJJさんは、普段は工場にお勤めらしいのですが
今日は急に来られなくなった通常のガイドさんのピンチヒッターのようでした。
彼の話だと
このツアーを企画したのは自分で、その当時はもっと沢山の蛍が見られて
お客さんも日本人ばかりだったのだそうです。
この数年、シンガポーリアンにも人気で、大変な賑わいなのだとか。
この日も中国語が飛び交っていました。。。
彼は何度も、観光スポットにすると野生の蛍には悪い環境になるし、
実際、蛍の数が減ってしまっている。
でも、綺麗だから多くの人に見てもらいたい。。。
矛盾しているのだけれど、と言っていました。
あぴあぴ(マレーシアの蛍)_e0121993_12561731.jpg

あぴあぴ(マレーシアの蛍)_e0121993_1257841.jpg

舟に乗って、川を暫く行くと、両側にマングローブの林があります。
その木々に、蛍が集まっていました。
小さいな光なのですが、点滅している様子は、クリスマスツリーのようでした。
面白いのですが、蛍がとても集まる木と、そうでない木とがありました。

井上靖の散文詩に「蛍」という詩があって
世界各国の言葉で蛍を紹介していています。
日本では、火を戴いた虫。
火を背負った虫。燃えてる虫。など各国それぞれなのですが、
どこかの国の今はもう滅んでしまった民族は、「消える消える火」と表現したのだそうです。
光の消える瞬間を意識した、その繊細な感情に感動した、とあって
印象に残っている詩でした。
まさに、今回見たのは「消える消える火」
ガイドさんが何度も、写真には写りませんから、と言っていたのですが
目で捉えるのもやっとの、まさに心の中に残しておく光でした。

空に南十字星が見えました。
蛍の光に比べて、強い輝きを放っていました。
星の輝きも何万年も前のものなのですよね。
今光輝いていても、もう消失してしまった星もある、と聞いたことがあります。

蛍を見る頃、娘は丁度眠たい時間だったのですが、
彼女の心の中にも、小さな点滅は残ったでしょうか。。
by mapleleaf1217 | 2008-05-25 12:39 | 観光