時の移ろい~グーグルアースの地図 他
2008年 11月 05日
摩訶不思議な楽しい作品がある一方で、
以前雪香さんがコメントなさったように、時の移ろいを表現した作品が
いくつかありました。
昨日記事にした「パゴダ」。
そして、グーグルアースの地図を大きく引き伸ばして床に貼り付け、
その上に観覧者がタグを貼り付けるというインスタレーション。
どちらも時の経過を感じさせる作品になっています。
最初の頃。
娘もタグを
貼り付けました。。
昨日の時点の様子。。
真っ白になってきましたね。。
さて、他にも台湾生まれのアーティスト、イー・チェンの
「トロピカーナ」という毛糸の作品は、ほどけていきました。。
E-Chen / 台湾 / 1966 / Tropicana 2008
天井に仕組まれたモーターが
毛糸を引っ張って
一目ずつ
ゆっくりほどいていきます。
少しずつ、毛糸の山が
出来上がっていきました。
最初の頃の様子。
昨日は、もうモーターは
取りはずされていました。
これが最終的な作品の姿です。
イー・チェンは、アートは永遠であるという言葉に反し、
実際には永遠のものなどない、ということを作品で表現したかったようです。。
また、一時期台湾の主要産業の一つであったテキスタイル産業は
今日では衰退してしまったようで、そんな社会現象も風刺しているようです。
このような作品を作るイー・チェンは実は建築家である、という点が
とても面白いと思います。
そしてもう一つ、
ドイツの女性アーティストの作品。
Mariele Neudecker / ドイツ / 1965 / Think of One Thing
マレール・ノイデッカーは、今現在はイギリスに拠点をおいて
活動しているアーティストです。
作品もさることながら、ご本人のポートレートも美しくて印象的。
大地のランドスケープをジオラマ状のインスタレーションに展開した作品を
主に制作しています。
下から、白い霧状のものが、少しずつ立ち上っていきます。
本当に少しずつなのですが、最終的には山を覆い隠してしまうのでしょうか。。。
静かな作品です。