引き伸ばされた肉体 (ビエンナーレ)
2008年 09月 24日
作品名は「Dancer」
Troung Tan / 1963 / ベトナム の奇妙なインスタレーション。
赤いのはダンサーのスカートで、体が爆発して手足が飛び散ったかのように
壁に張り付いていて、痛々しいのですが、ユーモアがある作品になっています。
私には、無理に引き伸ばされたようにも思えるのですが。。
手首と体を繋ぐカラフルな綱は伸縮性があるようです。
トロン・タンは、現在シンガポール美術館で開催中の展示「ポスト・ドイモイ」にも
作品を出展しています。こちらは絵画です。
Buddisut
こんな静かな絵も描くのですね。。。
トロン・タンは自らホモセクシャルであることを公言し、
それに由来する作品を発表して物議をかもしたので、
本国では国外展示の禁止を命じられています。
それでも、彼はアートは人々に衝撃を与えるべきものだ・・という信念を持って
精力的に活動しています。
そんな彼の作品は、同世代からは敬遠されることもあるようですが、
彼より若い世代には、カリスマ的な人気があるようです。
この、「ダンサー」という作品も色彩の赤、そして部屋の中で
まるで浮遊しているようなスカートが印象的。
昔のクリノリンを思い出させます。