マチスのリトグラフとモランディ
2008年 05月 16日
Singapore Tyler Print Institute (版画美術館)で
マチスのリトグラフの展示を催しています。
ブログでは何度か紹介しましたが、とても素敵な空間で、
しかも無料が嬉しいギャラリーです。
いつもながらの
綺麗なパンフレット。
この境地に
辿りついたんですね。。。
今回は色がなかったのですが、
マチスの作品はとても計算して描かれている、と大学の頃色彩学で習ったのを
思い出しました。
例えばカーペットの模様の色が、さりげなくモデルの女性の服の模様に使われていたり。。
物体をデフォルメして、
デザイン化していったところも凄いです。。
私は、モダンアートが割りに好きです。
カンディンスキー、モンドリアン、マーク・ロスコ、
サム・フランシスの作品の幾つか。。
ちょっと古いと、ルドンが好きです。
所謂象徴派と呼ばれる人たちの作品にも心惹かれます。
大学生の頃は、ラファエル前派が一番でした。
丁度ロセッティやバーン・ジョーンズの作品展がきていました。。。
10年ほど前、目黒の庭園美術館で「モランディ」の展覧会をしていて
それには深い感銘をうけました。
「モランディ」は生涯独身で、どの一派にも属さず、
生涯、生まれ育ったイタリアの小さな町のアトリエで
静物画を描いていました。
気が向くと、町の景色を少し。但し人物は描かずに。。
彼の作品は静かで、深い情感を感じます。
やさしいグレーの世界です。